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2020/09
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誰かの視線
夕暮れはいつものようにコチ丸と近所の広い公園を散歩です。

茜の空と水辺の景色を眺めながら風に吹かれて一緒にてくてく歩きます。

仕事で緊張していた頭もほぐれていき、ひとしきり歩いたら暗くなった道を家路につきます。

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ただその日はひとつちがうことがありました。

公園の出口で誰かの視線を感じたのです。

周りをきょろきょろ見ても誰もいません。

いや、いた。

小さな茶白の猫。

人の目が届きにくい隅っこにある、人の腰ほどもない低い石垣の上。

その表と裏に植えられている木の枝にひっそりと隠れてこちらを見ていました。

2018080606.jpg

4ヶ月くらいのまだ仔猫。男の子かな。

痩せていて用心深い子。

ずっと猛暑が続いています。

ドライフードが地べたに散らばっていましたが水はありません。

もう夕方なのに十二分に暑くて、ドライフードを見ただけで私の方が喉がカラカラになりました。

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コチ丸の器に水を注いで置き、少し離れるとすぐにふんふん匂いをかいでせっせと飲み始めました。

小さな痩せた背中を揺らして。

それはそれは長いこと、一生懸命に。

辺りを探しても親兄弟らしき猫は見当たらず、その子はたぶんひとりぼっちだと思いました。

なによりひとりぼっちでがんばってきた顔をしていたのです。

2018080601.jpg

そして痩せ方や汚れ方からいって、そのままにしておいたら長くは生きないだろうと思いました。

橙や柊は同じくひとりぼっだったけれど、栄養はしっかり採れていたようで体つきや毛並みも健康的でしたが、この子は明らかに苦労している容姿をしていました。

家にコチ丸を置いてから食べ物と洗濯ネットとキャリーバッグを持って戻ると、まだ石垣の上で茂みに隠れて待っていてくれました。

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手からは食べてくれませんが、置いたものはおそるおそる食べる。

時々そっと手を伸ばすと「しゃー!」でパンチ。

あるいは飛びのいて茂みに隠れ、またおずおず出て来て食べる。

でもだんだん食べるのに没頭してきたので、このまま手捕りできないかな~。

ずいぶん迷いましたが思い切って首の後ろを掴みにいってみました。

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甘かった。指がほんのわずかに触れただけでチビちゃんはびっくりして大きく飛び上がり、そのまま石垣の裏側に落ちてしまいました。

表側は低いのですが、裏側は段差があって2mほど落ち込んでいます。
 
土の上に枯れ葉がたっぷり積もった物蔭なのでケガはしません。

でもそのままその暗がりに逃げていくでしょうし、恐い思いをさせてしまったからもう会えないかもしれない。

あああ~! 失敗した!!  

2018080609.jpg

と思ったのも束の間。

チビちゃんは石垣の下を回りこんで段差が少ない所からもう一度よじ登り、元の場所に全速力で戻ってくるとまた猛然と食べ始めました。

胸を打たれました。

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人間て「生きていくのに疲れた」とか「つらいからもう生きていなくてもいい」とか、時に口に出したり考えたりするけど、この子達は違う。

今いるこの場所でただひたむきに、生きて生きて生きて生きる。

それがどんなにいばらの道でも。

このことを目の当たりにするたびに胸を打たれます。 

とても強く。

2018080602.jpg


よし、生きよう。チビちゃん。

さあ、捕獲器を準備しなきゃね。


*今回は写真を撮影する余裕がなかったため文中の写真は我が家の子達のものです。

2018070310.jpg















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Author:lohamakegu
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