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2017/03
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ねりまねこ@猫式
「ねりまねこ@猫式 溝の口」座談会に行ってまいりました。猫式というのは川崎市高津区は溝の口にある保護猫カフェです。

ねりまねこさんは猫の保護ボランティアではありません。便宜上必要とあれば保護をする場合もありますが、基本的には東京都練馬区の「地域猫推進ボランティア」で、NPO法人も立ち上げていらっしゃいます。

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簡単に言うと地域の猫好きと猫嫌い、そして行政の間に立って、誰ともケンカせず、どちらの立場にとっても、より良い街にすることが目的です。

そしてTNR(野良猫を捕獲して避妊去勢手術と適宜医療行為を施したうえで元いた場所にまた戻すこと)は推進しますが、ご自身で背負い込むのではなく、地域の住民が自分たちで自分たちのためにするように導くことです。

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たとえばこんな感じです。 

ある地域に猫が大好きな人と大嫌いな人がいます。好きな人は好きが高じて野良猫に餌をやり、でも避妊はせず、子猫もどんどん生まれる。 嫌いな人は猫が敷地に入ってきて大声で鳴いたり、糞尿をされたりして迷惑している。

嫌いな人は好きな人に「猫が増えるのはおまえのせいだ。迷惑だ。」と怒る。好きな人は「命を粗末にするな。かわいそうじゃないか。」と主張する。

でも両者にとって優先したいポイントはかけ離れすぎていてまるで噛み合わず、永久に平行線のままです。

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そこで間に入ります。「あなたは猫が嫌い。増えちゃうなんてとんでもない。じゃあ猫を捕獲して避妊手術しましょう。その後は同じ場所に戻しますが、これ以上は増えません。一代限りの命ですからそこは見逃してやってください。」

「あなたは猫がかわいそうで餌をやりたい。では避妊して元に戻した猫にこれからは堂々と給餌できるようになりましたから、他の場所を汚さないように決まった餌場とトイレを作って、片づけはしっかりしましょう。」

手術費用などは両者を含め、近隣の有志で折半などの合意点を見つける。

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立ち位置はあくまでも行政から来ている中立の人として。どちらの敵でもない。目的は地域環境の改善。

全てのお話が興味深く、逆にどれをどう書いていいかわからない~。仕方がないので特に印象に残った部分を、バラバラですがご紹介します。

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まず一極集中の問題です。そもそも野良猫が増えるのは捨てた人のせいであって、餌をやる人のせいというわけではない。なのに猫嫌い派や、ストレス解消したい自称正義の人などに責め立てられ、ひとりでコソコソ行動するしかなくなる。

自宅に連れてきても資金不足等の理由から避妊せず、あっという間に増える。より一層まわりから変人扱いされますます責め立てられ孤立する。

さらに別の無責任な人が「この家は育ててくれる」と猫を捨てに来たりしてしまう。そして最終的に多頭崩壊。ボランティアの負担がさらに増える。

多頭崩壊はとても多い事象です。繋がりの無い地域社会のままでは減ることは無いと思われますが、上記のねりまねこさんのセオリーだと、この多頭崩壊の防止にも繋がることになります。

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別の一極集中の問題として、行政がボランティアに負担をさせすぎている点にも話題は及びました。

ボランティアでも他の人と同じように家庭や仕事があり、資金も限られている。なのにいつでも呼び出され、大量の動物を押し付けられ、支援も無く、24時間追われている。そしてどういうわけか一般の人の中にも、ボランティアには何を頼んでもわがままを言っても良いと思っている方がけっこういるのです。

上記を防ぐために、一般の住民も自分達の地域をそれぞれ自分たちで守り、住みやすくする。これを啓蒙し、できるようにちゃんと導く仕事に行政はもっと力を入れるべきという話。

殺処分ゼロと謳いながらボランティアの負担をただただ重くしていくのみの仕事や、高い資金を投入して必要以上に立派な愛護センターを建てる仕事にじゃなくてね。

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今、私が参加している活動は主に捨てられた子を保護して新しい家族を探すことです。でもこれは言わば、溢れ続けるバケツの水を小さなコップで受け止めているようなものです。

もちろんほんの少ししか受け止め切れずにどんどん零れ落ちていっています。意味無いこととは思いませんが、限界がありますし、キリが無い。

従って、ねりまねこさんがされているような元の蛇口を閉めるための活動を推進することはとても重要で必要だと思います。

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いやー、何がすごいってね、ねりまねこさんお二人はすごい。ボランティアが陥りやすい感情や感傷的な面を排除して、まず目的ありき、それを達成するために必要なことを着々と組み立ててこなす。

お話のしかたも沈着冷静かつウィットに富んでいて、引き込まれてしまう。思考に無駄が無く、効率的。

「ここまではやる」「ここからは地域のみなさんでがんばってください」という線引きが完成されていて、それにブレが無い。

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そして今まで活動されてきて、ご自身たちで自腹を切ったのはゼロ円だそうです! これって本当にすごいんですよ。

自分の目の前の心配事や問題をすっきりさせるために全ての負担を人に平気で押し付ける人って意外とあちこちにいます。時に「正義」の仮面までかぶって。

自腹を切るのは痛いけど、彼らといちいち交渉したり戦ったりするよりも楽だし手っ取り早いのです。

自腹を切らずにあちこちの地域や大きな団地などのプロジェクトを成功させてこられたということはご本人たちの辛抱強さ、意志の強さ、発想の豊かさ、交渉力などの賜物だということになります。

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熱心な出席者で店内はもちろん満席、その他にも出席者の方々の質疑応答タイムもあったり、川崎市と区から担当職員の方も同席し、充実した時間となりました。

「猫問題」と言うけれど、実は猫はまるで関係なくて、人間と人間の問題。これに尽きるんです。解決すべきはそこ。

この言葉が胸に残りました。

今後またこういった会や、シンポジウム的な物もお考えとのことですので、ご興味ある方はぜひ参加してみてください。

ねりまねこさんのウエブサイト → こちら

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それと今回会場になった溝の口の猫式さん、広々と明るい、保護猫に特化した猫カフェです。オーナーさんも地元で長年地域猫と保護猫の活動をされていらっしゃいます。

クオリティーの高い、くつろげる空間ですのでお近くにいらした際はぜひお立ち寄りください。来店もまた支援。

猫式さんのウエブサイト → こちら

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lohamakegu

Author:lohamakegu
犬猫の預かりと里親探しボランティアをしています。

現在募集中の子:今はいません。

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