けっこう最近までのポプラは、リードを見せただけで家中逃げまどって、そのたび床の上に大きい方の粗相、下手したらその上に伏せて、ひっぱってもビクともしない。
普段つけている首輪のほかにもう1本とハーネス、それにスリップリードもつけるのですが、とにかく顔を隠して物蔭に伏せ、ビクともしてくれないので大仕事でした。

集合住宅の3階から階段で1階まで降りますが、踊り場ごとに地蔵化するのをほぼひきずるようにして道路まで出ます。
出れば出たで動かないか道路脇に突進するかのどちらかで、通常5分くらいで到着する公園まで4~5倍はかかりました。
初回は到着したとたん折り返し帰宅でした。それ以上はちょっとムリで・・・

キャッチボールしている子供、談笑している高校生グループ、「あらこの子はもしや!」と近づいてくるご近所さんはもちろんのこと、捕獲前は一緒に遊んでいた犬たちまで!
なんでも恐い。逃げたい。隠れたい。
たぶん生まれてからずっと、首輪とリードで引かれたことなどなかったポプラには、それだけでパニックになるほど恐いことなのでしょうね。

今まで楽しく走り回っていた場所の景色さえまるで違う恐い物に見えたのかもしれません。
だから逃げねば!あの茂みに今すぐ隠れねば!
いや、まてまてまて!

威勢はいいのに腕っぷしがロクでもなくてすまん。
本当は菊池さんがしてあげたみたいに抱っこしてあげれば落ち着くんだけど、どうやっても持ち上げられなくて。
そう、ポプラはあんなになんでもかんでも恐がるのに、菊池さんがふと仰向けで抱っこしてあげた時、なんだか居心地よさそうにしたのです。

大きな身体でおとなしく抱っこされているポプラは、あどけなくて可愛かったな。
きっと仔犬の頃に一度保護されて、その期間に抱っこされたことが何度もあるのでしょう。
その後どんな道をたどって公園でひとりぼっちになっちゃったんだろうね。ポプラは。

練習によって少しずつ距離も伸びていきましたが、それでも散歩が好きになったわけではなく、リードを見せるとやっぱりいったん逃げて行くので、四苦八苦しながらハーネスをつける日々は変わりませんでした。
イヤイヤ行きますが、ほんとは行きたくない。恐いし。おなか壊しちゃうほど恐いし。
でもがんばろうポプラ。経験を積んで恐くなくなるんだよ。
と励ましながら、実は私もあまり楽しくはなかったのです。
逃げられるのが恐くて緊張するし、手は腱鞘炎になるし、転ぶし、そのまま引っ張られて立ち上がれなかったり、後半は疲労困憊してやっとの思いで帰宅。

それでもずっと練習を続けました。
そして互いにまだまだ楽しめないものの、少しずつ歩きやすくなっていきました。
そんなある日のこと。

コチ丸単独で散歩に行こうとして、いつものように玄関でリードをつけました。
そして「あ、お水忘れた。」と洗面所に汲みに行った時。
ポプラが自分から玄関にやって来て、コチ丸の横にフセして私を見つめたのです。
自分も行く。という初めての意思表示でした。

「ポプラも行くの?」とそばに行っても逃げない。
「よし、みんなで行ってみようか。」
私単独で2頭を一緒に連れて行くのはこれが初めて。
リードを持ってかがみ込むとポプラはブルブル震えていました。
でもいつものように逃げては行かず、その場で目を伏せてじっとガマンしていました。

そしてハーネスをつけやすいように少しおなかを浮かせて協力までしてくれたのです。
その日からは散歩の気配がするとちゃんと自分で玄関にやってくるようになりました。
私が本当の意味でポプラとの散歩を楽しめるようになったのもその日からです。

最近は終業前のオフィスで、散歩中ニコニコと私を見上げるポプラを思い出し、早く散歩に行きたくて急いで帰宅します。
まだ全然ダメダメのドタバタでスムーズな散歩とはとてもじゃないけど言えません。
でもいいよね、ゆっくりで。
大切なのは楽しむこと。
明日も散歩に行こう。

普段つけている首輪のほかにもう1本とハーネス、それにスリップリードもつけるのですが、とにかく顔を隠して物蔭に伏せ、ビクともしてくれないので大仕事でした。

集合住宅の3階から階段で1階まで降りますが、踊り場ごとに地蔵化するのをほぼひきずるようにして道路まで出ます。
出れば出たで動かないか道路脇に突進するかのどちらかで、通常5分くらいで到着する公園まで4~5倍はかかりました。
初回は到着したとたん折り返し帰宅でした。それ以上はちょっとムリで・・・

キャッチボールしている子供、談笑している高校生グループ、「あらこの子はもしや!」と近づいてくるご近所さんはもちろんのこと、捕獲前は一緒に遊んでいた犬たちまで!
なんでも恐い。逃げたい。隠れたい。
たぶん生まれてからずっと、首輪とリードで引かれたことなどなかったポプラには、それだけでパニックになるほど恐いことなのでしょうね。

今まで楽しく走り回っていた場所の景色さえまるで違う恐い物に見えたのかもしれません。
だから逃げねば!あの茂みに今すぐ隠れねば!
いや、まてまてまて!

威勢はいいのに腕っぷしがロクでもなくてすまん。
本当は菊池さんがしてあげたみたいに抱っこしてあげれば落ち着くんだけど、どうやっても持ち上げられなくて。
そう、ポプラはあんなになんでもかんでも恐がるのに、菊池さんがふと仰向けで抱っこしてあげた時、なんだか居心地よさそうにしたのです。

大きな身体でおとなしく抱っこされているポプラは、あどけなくて可愛かったな。
きっと仔犬の頃に一度保護されて、その期間に抱っこされたことが何度もあるのでしょう。
その後どんな道をたどって公園でひとりぼっちになっちゃったんだろうね。ポプラは。

練習によって少しずつ距離も伸びていきましたが、それでも散歩が好きになったわけではなく、リードを見せるとやっぱりいったん逃げて行くので、四苦八苦しながらハーネスをつける日々は変わりませんでした。
イヤイヤ行きますが、ほんとは行きたくない。恐いし。おなか壊しちゃうほど恐いし。
でもがんばろうポプラ。経験を積んで恐くなくなるんだよ。
と励ましながら、実は私もあまり楽しくはなかったのです。
逃げられるのが恐くて緊張するし、手は腱鞘炎になるし、転ぶし、そのまま引っ張られて立ち上がれなかったり、後半は疲労困憊してやっとの思いで帰宅。

それでもずっと練習を続けました。
そして互いにまだまだ楽しめないものの、少しずつ歩きやすくなっていきました。
そんなある日のこと。

コチ丸単独で散歩に行こうとして、いつものように玄関でリードをつけました。
そして「あ、お水忘れた。」と洗面所に汲みに行った時。
ポプラが自分から玄関にやって来て、コチ丸の横にフセして私を見つめたのです。
自分も行く。という初めての意思表示でした。

「ポプラも行くの?」とそばに行っても逃げない。
「よし、みんなで行ってみようか。」
私単独で2頭を一緒に連れて行くのはこれが初めて。
リードを持ってかがみ込むとポプラはブルブル震えていました。
でもいつものように逃げては行かず、その場で目を伏せてじっとガマンしていました。

そしてハーネスをつけやすいように少しおなかを浮かせて協力までしてくれたのです。
その日からは散歩の気配がするとちゃんと自分で玄関にやってくるようになりました。
私が本当の意味でポプラとの散歩を楽しめるようになったのもその日からです。

最近は終業前のオフィスで、散歩中ニコニコと私を見上げるポプラを思い出し、早く散歩に行きたくて急いで帰宅します。
まだ全然ダメダメのドタバタでスムーズな散歩とはとてもじゃないけど言えません。
でもいいよね、ゆっくりで。
大切なのは楽しむこと。
明日も散歩に行こう。

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