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2015/06
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病院のおはなし
実はむーこ、募集開始の直前にもう一度FIVの血液検査を受けました。

FIV(エイズウィルス)検査は疑陽性(検査の時点では体内にウィルスがあるものの、その後抵抗力などにより排出できて陰転する場合がある)というのはまず無いことはわかっていたのですが。

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我が家に来る前に検査は済んでおり、その結果を信用していないということでは決してありません。ただ「陽性」と謳って募集開始するからには、採血から結果まですべての過程をその場で自分の目で確かめたかったのです。

いえ、正直言うと、むーこはあまりにきれいで健やかで、ウィルスキャリアであることが本当とは思えなくて、前回の検査が何かの間違いであってほしいという希望も微かにありました。

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また針を刺しちゃってごめん。でも先生はいつものようにむーこを抱っこして「かわいいねぇ~」と撫でてから、上手にささっと刺してくれたので、むーこはほとんど気づきもしていない様子でした。

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話は少々飛びますが、我が家かかりつけの病院は、先生ひとりと看護師さんひとり、親子でやっている小さな病院です。先生は一見ぶっきらぼうでちょっと怖く見えるかも。苦手な人もいるかもしれません。

でもうちの子たちを連れて行くと、診察の前にまず抱き上げてぎゅっとしてくれます。私はそれを見るのがとても好きなのです。

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交通事故で長期入院した飼い主さんの犬を無料で2か月も預かって、無事飼い主さんが退院して犬がおうちに帰った後、淋しくてしばらくちょっとヘコんでいらしたこともありました。

早朝や時間外でも電話してと言ってくれるし、間違えてお休みの日に行ってしまっても断られたりしませんでした。

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そして看護師さん、いつも元気でサバサバーっとしていて、先生に厳しい一言を言ったりもします。でも別の顔も持つ方です。

おととしの暮れの雪の降る日、屋根も無い歩道に横たわっていたケンに出会いました。抱っこして家に戻り、キャリーに入れてそのままタクシーに乗って病院へ連れて行きました。

ガリガリに痩せて、目ヤニと鼻水で顔はぐちゃぐちゃ、身体も真っ黒に汚れていて毛はカピカピで匂いもひどかった。

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診察室に入ってきた看護師さんは、まだ何も話していなかったのに、一目見ただけでケンが辿ってきた日々が全部わかったのでしょうね。

何も言わずにドロドロのくさいケンをそっと抱き上げて、なんともいえない静かな顔でしばらくそのまま頭をなでてくれました。黙って。でも心の中で「よくがんばったね。おつかれさま。」と言ってくれているように見えました。

ケンは目をつぶってとてもうれしそうにしていました。この様子を思い出すたびに涙が出そうになります。なのでケンは先生も看護師さんも大好きです。私もお二人をまず人として好きなのです。保護した子達もみんなかわいがってくれました。

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去年の夏、ケンが急性膵炎で倒れた時は休診日だったため、近所の別の病院に連れて行き、そのまま入院となりました。

最善を尽くしてくださったにもかかわらず、馴れない場所でケージに入っているケンは、生きる力みたいな物がどんどん薄くなっていくように見えました。

起き上がって座っていても私のこともわからないのです。毎日面会の後は、いい歳して幼児みたいに声をあげて泣きながら歩いて帰りました。

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24時間点滴を続ける方が良いということでしたが、数日後にいつもの病院に移し、日中静脈点滴を受けて、夜に迎えに行くスタイルに変えたところ、だんだん元気を取り戻してくれました。

迎えに行くと喜んでやって来て、帰りの車の中でもキャリーから出たいとせがみ、出すと私の膝に乗って降りなかったね。

ストレスというのは思ったよりずっと病状に影響があるものなんだ。進んだ医療や正しいとされる処置が必ずしも有効ではないんだ。と身をもってわかりました。

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話を戻します。むーこはやっぱり陽性でした。

よし、わかった。むーこはなんにも心配しなくていい。仮母ちゃんにまかせとけ。良いお家探すからね。

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むーこ 里親さん募集中。

性別 メス
年齢 推定1歳
体重 2.8kg

・避妊済み
・ワクチン済み
・検便異常なし
・エイズ陽性、白血病陰性

撫でると必ずお返しにこちらの手をなめてくれる心優しい子です。心を開いていく段階を楽しみながらゆっくり見守っていただけるご家庭を探しています。

猫と一緒にいるのが好きなので、もしできたら同じくエイズ陽性の先住猫ちゃんがいるおうちがベストだと思いますが、もちろん一匹飼いでもご相談承ります。

過去のむーこの記事をまとめましたので、よかったら遡ってご覧ください。→こちら

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Author:lohamakegu
ボランティアで犬猫の保護と譲渡をしています。

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